コロナ禍の今こそ読み返すべき種の起源

どーも皆さんこんにちは。
昨今のコロナの影響でコンサルティングワークの現場もかなり変わり始めてきました。
まず直接的にはバタバタとプロジェクトが打ち切られ始めてます。新しい投資は畳んで、一旦どこの会社も危機管理モードです。
しかし中には、少ないながらも勝ち組の企業も出始めています。具体的にはリモート完結が進んでいた企業、柔軟に働き方を変えていける企業です。
個人もそうなるでしょう。このようにゲームのルール自体を揺さぶる大きなインパクトをもたらす、今般のコロナショック。
さて本日は、そんなコロナ動きを見ながら気づいた”種の起源”の大事さについて触れたいと思います。

今も色褪せない”種の起源”から得られる教訓

皆さん、種の起源という本はご存知でしょうか?そう、ダーウィンの古典的名著のあの進化論が謳われた例のアレです。教科書で出てくるやつです。
古典だからすごい読みにくい、あるいは古臭すぎて内容は使い物にならないとお思いの読者も多いのではないでしょうか?
ところがどっこい。現代のわれわれが読んでも全くそのメッセージは色褪せることはないどころか、勉強になることばかりです。

本当はこの本もいつか図解にしようと思っていますが、まぎれもなくこれは名著です。
この本から我々が得られる示唆は多岐にわたります。
心理を探求する科学者の観点からみても非常に示唆に富んでいますが、本日はその点は省略し、生物の進化という観点から導き出される示唆を本日は紹介します。
ポイントは、
1.強いものではなく、環境に適応するものが生き残る≒変化を絶えず続けなくてはいけない

2.環境の大変化は必ず訪れる≒過剰適応を時々疑う

3.近い種は必ず絶滅する≒差別化をしなくては生き残れない
一つずつ解説します。

1.強いものではなく、環境に適応するものが生き残る≒変化を絶えず続けなくてはいけない

ダーウィンは、その進化論の中で、適者生存という概念を生み出します。つまり、なぜ特定の種は絶滅したのかとの問いにそれは”環境に適応できていなかったから”と言います。
恐竜を例に考えると良いでしょう。恐竜はかつて最近の氷河期よりも前の温暖だった気候の時代の覇者でした。すなわち食物連鎖の頂点に位置していました。ちょうど今の人間のような立ち位置ですね。
その恐竜も今は絶滅しています。それはなぜでしょうか?様々な地層や動植物の研究をしていくことで、氷河期に適応できなかったからとの結論に辿りつきます。
我々はそのファクトからどんな示唆を導くべきでしょうか?ゲームのルールに適応できないものが死ぬということ、つまり絶えず環境に適応できるように変化を受け入れられることが生存のコツということは言えないでしょうか?
逆に言うと、恐竜は旧環境に適応していたが故に繁栄していた。ひとたびそのルールが変わるとき、その変化を受け入れる柔軟性を欠くと退場を迫られるという事です。
これは個人にも当てはまります。今の強者は今の環境に強いだけである。逆に強くなりたければ今のルールをしっかり理解してその中での適応を探らなくてはいけません。
絶対的な強者など存在しないのです。
(いたらずっとその種の天下です。)

2.環境の大変化は必ず訪れる≒過剰適応を時々疑う

次に重要なのがこちらです。
また恐竜を例にします。恐竜の絶滅の直接の引き金はわかっていません。隕石とも言われているし、気候変動とも言われています。ただ、現段階で分かっていることは地球が寒冷化したことです。
そう、急にゲームのルールが変わったのです。時にゲームのルールは急に変化することがあります。ブラックスワンは起こりえるし、その問題が起こるまで誰にも危機は認知ができない。
起こってから対応はもちろん全員がしますが、時既に遅しという状況は往々にあります。では我々はどうすべきか。予め逆張りを持っておくべき、という事は言えないでしょうか?
つまり過剰な環境適応を避けるという事です。成功の復讐という言葉を皆さんご存知でしょうか。まさにあれです。今の環境で成功を収めても、その成功にしがみついてはいけない。今は無駄と思える多様性も常に確保しておかないといざルールが変更されたときに機動的な対応ができない。単線的な進化では危ないという事です。
これは企業もそうですし、個人のキャリアも同様です。常に”遊び”・”逆張り”は持って保険をかけておく必要があります。その意味では、データサイエンティスト・エンジニアのようなSTEM人材が流行っているからと言ってそればっかやるのは危険です。そのほかもビジネススキルも意識してBETしておくべきと思います。

“3.近い種は必ず絶滅する≒差別化をしなくては生き残れない

最後にこれです。
環境に適応して、逆張りもすればじゃあ言いかというと、それだけではNGです。
皆さん進化論をはじめに聞いたとき、あーそーなんだと思うとともに、一つの疑問は出てきませんでしたか?
なぜ首の短いキリンはいないのか、と。別にキリンじゃなくてもいいんですが、要は中間種ってもっといないの?ってことです。進化論が本当なら、キリンの首の長さが多様でもいいはずです。
ダーウィンの結論はシンプルです。それは”昔はいたけど絶滅した”です。突然変異はある一定の確率で発生します。そして一度その突然変異が環境により適応できるとわかると、その周辺種や原型種は絶滅します。生存の戦いに敗れるのです。原型種が絶滅したことをダーウィンは植物をつぶさに観察して研究することで突き止めます。
このファクトからはそう、差別化はしないといけないという示唆が導けないでしょうか?近い種は絶滅してしまうのです。
なので、廉価版のスキルを得るだけではNGです。自分なりに工夫を続けて、学びを止めてはいけないという事です。

いかがでしたか?今でも上記の教訓は十分通用するどころか、コロナショックの現状ではその教訓はむしろ際立っていると言えませんか?先が読めない時代だからこそ、ぜひ今一度、先人たちの声に耳を傾けるべきかと思います。
それでは今日はここまで。またお会いしましょう。

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