想定読者
入社4年目~入社7年目
得られるスキル・知見
高いパフォーマンスを出すための心と体のコンディションの維持方法を知ることができる
この本のポイントは
- 我々の体は狩猟採集民の頃から大きな進化はしていない一方で、現代文明は当時には存在しなかった新しい環境を持ち込んでおり、その不一致が体調不良(カラダの炎症とココロの不安)を引き起こしている
- カラダの炎症を抑えるためには、腸内環境の整備・自然に触れる・良好な人間関係を保つ・睡眠と運動を良く取ることが重要
- ココロの不安を抑えるためには、今の行動の未来への意味付け、行動のゲーム化、畏敬の念を持つ、マインドフルネスが重要
図解
解説&感想
私が年を取ったこともあってか、健康に対する意識がとても高くなっています。。。
もちろん、高いパフォーマンスを出すことが求められるプロフェッショナルにおいて、
心身の管理は当たり前であると考えていたものの、その重要性を最近はひしひし感じます。
というか、高いパフォーマンスを出している人を見ると健康が一番のキーなんじゃないかと最近思い始めています。
もう徹夜とかできなくなってきましたし、長引くコロナ生活でのWFHもあって、どう心身をマネージすべきか考えていたところ、エビデンスベースでの体調管理方法について紹介している良書と出会いましたので、ご紹介させて頂きます。
対象は体にガタが来ることを若干意識し始める社会人4年目以降としましたがもちろん、
それより若い方も、もちろん参考になると思います。
現代文明に心と体がついて行ってない
本書の重要なメッセージはこちらになります。
人間(だけでなくすべての生物)は長い時間をかけて環境に適応していきます。
これはダーウィンが唱えた進化論ですね。
ただ、その進化のスピードより明らかに速いスピードで環境が変わっているのが現代です。
10年前とは全く違ったライフスタイルになってますよね。
こういった環境の変化に必ずしも適応できていないのが問題ではないかというのが筆者のメインメッセージです。
言われてみればその通りな気もします。
ただ、いわゆる自然に帰ろう的なこの手の話自体はいつの時代、
どんなところでも言われている言説であり、
特段新しい発見はありません。
ですし、色んな体調管理術的なノウハウ本は本屋に行けば、特別コーナーに沢山の本が積まれていると思います。
そんな中、本書がなぜわざわざ皆さんにご紹介するほど優れているかというと、、
エビデンスベースである
もちろん、現代文明と心身のミスマッチについての完全な証明は無理ですが、
その傍証となるような事例はいくつも科学的な検証を踏まえているので、一定の説得力を感じます。
これは著者自身が実際に試した感覚もありますし、多様な分野の膨大な量の論文から引用している、
もしくはメタ分析での検証結果を基にしています。
ココロとカラダに要素を分けたうえで、そこに生じているエラーやその原因、対処法についてを、
著者自身が何万という論文を読み込んだうえで精査しており、基本的にはメタ分析に基づいて
(≒少数説ではなく多数の研究者が支持しているコンセンサスに近い言説をピックアップして)、
我々に紹介してくれています。
このように、アカデミックと世俗社会を結び付けいている努力というのは本当に尊いものと思います。
我々の代わりに何時間もかけて篩にかけてくれているのです。
我々は黙ってその恩恵に預からないと損じゃないでしょうか?
パフォーマンスの維持はプロフェッショナルの必要条件
わざわざこのサイトを見つけて読んでくれている皆さんは、言うまでもなくプロフェッショナルな方(もしくはなりたい方)だと思ってます。
これは、仕事の対価が時間ではなく、アウトプットした価値で判定されることを意味しています。
プロフェッショナルの代表格であるコンサルティングファームでは、
最大価値を出すために必要な準備は実は特段問われません。
これを楽と考えたら逆です。
指示されない、管理されないということは、すべて自己責任ということです。
普段から色んな所とリレーションを持っておく、最新知識のアップデートを忘れない、、、等の準備の中に
心身の管理も、もちろん一丁目一番地に入ります。
厄介なのが、この心身の管理、ひとにより色んな流派があるんですよねw
それだけ、個人の状態に依存した取組みが必要ということでしょう。
ただ、個人依存であるからと言って、徒手空拳でやっていいかというとそれはまた別の話です。
科学的なエビデンスに基づいた方針だけ、頂きながら具体的にいくつか取り組んでみて、
自分に合ったものを続けていく、アップデートしていく。
これが一番近道なはずです。
私の話を出すのも恐縮ですが、私自身もこの本で進められている方法をいくつか試したところ、
効果が出たものがありました。(特に私は”腸内環境の整備”と”3のルール”が効果的でした。)
このように一定程度、科学の目を通ったTipsを提示してもらうだけでもかなら助かると思います。
是非、皆さんも少なくとも20代のうちに自分のか勝ちパターンを探ってみて下さい。
あと本書。漫画もあります。こちらの方がとっつきやすい方は、こちらもどうぞ。
(私は本派でしたけど。)
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