想定読者
入社4年目~入社7年目
得られるスキル・知見
経営大局的な指針を示す経営戦略とは、何を考える事なのか理解できる
主要な経営戦略のレパートリーを把握することができる
経営戦略策定のための作業の抑えるべきポイントを知ることができる
この本のポイントは
- 破壊的イノベーションに常にさらされている現代では、事業創造と無縁な企業はいない。そのためには、いかに既存事業と切り離して、新しい事業を創ることに真剣に取り組めるかが肝要。
- 国内では成長が見いだせない現代では、グローバル戦略の重要性も高まっている。世界はフラット化していない為、いかに国ごとの差異を見極め、機会にしていくかが肝要。
- ハイパーコンペティションの現代では、組織は常に変革を迫られる。危機感の醸成・わかりやすさ・短期的成果が肝要。
図解
解説&感想
グロービス経営大学院は、”社会に創造と変革をもたらすビジネスリーダーの育成”をその教育方針に据え、社会人3年目以降を対象として、世界標準レベルの経営学を学べる新進気鋭の経営大学院です。
本書は1冊ですが、内容が豊富ですので2記事に分けてご紹介します。
前編は、経営戦略概要(ポジショニング論、資源ベース論、ラーニング論)、新しい経営戦略
後編は、経営戦略応用(イノベーション経営、グローバル経営、組織変革)
※因みに、前編はこちら。 【図解】グロービスMBA経営戦略_前編
今回は、後編の経営戦略応用シリーズです。
イノベーション経営と、グローバル経営、そして組織変革は、ハイパーコンペティションかつ成熟した日本にあっては、今後もますますキーワードとなる事が予想されます。
是非、この機会に基本的な知識のインストールをお勧めします。
書いてあることは、まさに経営学の最先端。
経営学で今何を話されているかと言うと、、、
”競争優位って前ほど続かなくない?”
”経済成長も細ってきたし、イノベーションと新興国で儲けるしかなくない?”
”イノベーションってどうやったらおきンの?ムズっ!”
”新興国でも、簡単に売れなくね?ムズっ!”
ってノリで、ここは本当にホットです。
学問の世界だけでなく、現場にいるコンサルタントの感覚でも、業界や会社のステータスで違いはあれど、この2分野のテーマに遭遇しない日は無いくらい、この領域でみんな鎬を削っている印象を持ちます。
特に、イノベーションの領域は、金字塔的書物「イノベーションのジレンマ」をはじめ、良著もたくさん出てます。興味のある方は、是非読み進めて下さい。
このブログでも近いうちに、紹介したいと思います。
組織変革という意味では、本書に書いてあるコッターの8段階仮説は非常に説得力があります。
私は、経営コンサルタントですので、「変革を起こす事」が仕事です。
どんなにいい戦略であっても、やっぱり抵抗にあうんですよね。
そらそうです。人は変化に敏感ですし、損失にも過敏に反応します。
(これは認知科学で実証されてます。)
その上、抵抗勢力がチームを背負っていたりすると、なおさら複雑になります。
そんな人たちを前に、どうしたらいいかの処方箋がこれになります。
面白いのは、まず”準備期間”である”危機感醸成”がある点です。
いきなり変革を始めてはいけないんですね。何事も準備運動が大切です。
その後、チームを組成してビジョンと戦略を作るのですが、”少数”がキーワードです。
大企業は個人とは違います。一定のルールの下で動いているし、みんな役割の元動いています。
(だからこそ、あんなに大きな規模なのに、混乱もなく日々収益を上げ続けているんです。)
小さく始めなくては、すぐに頓挫してしまいます。
それから組織浸透を考えると”わかりやすく”ないといけません。
これは、徹底的にやらないとだめです。
分かりやすくするために、”目に見える成果”が必要なんですね。
”神は細部に宿る”
そう、ビジョンとか戦略って目に見えないんですよね。抽象的で。
施策として具体化する段階で初めて目に見えます。
だからこそ、この短期施策は徹底的にこだわったほうがいい。
クリエイティブから、メッセージから、意思決定の仕方まで、何から何まで、ビジョンや戦略と整合させる必要があります。
ビジョンで言っている”顧客視点”とはこういうことなのか、”クラウドファースト”とはこうやって意思決定する事なのか、、、等
繰り返しますが、本書はビジネスパーソンの教科書であり、経営戦略の正に根幹。
経営コンサルタントにとっては、毎日使う理論たちです。
これを、わずか3,000円足らずで学べるとは、、、恐るべしグロービス。。。
どのビジネスパーソンも読むべき基本のキです。
まだの方は今すぐ買いましょう。
コメントを残す