【図解】外資系金融機関のExcel作成術ー表の見せ方&財務モデルの組み方

想定読者

就活生~入社3年目

得られるスキル・知見

エクセルを使った表作成のセオリーを学べ、誰にとっても見やすい表の作成ができる
事業計画・財務分析に多用される財務モデリングのセオリーを学べる

この本のポイントは

  1. エクセルを使った表は、情報の並びや数字の大きさ、罫線の書き方などについて、相手に不要なことを考えさせない事を意識して作る。
  2. エクセル作業は他人との協業やメンテナンスの容易さを考慮して作る。
  3. 財務モデリングはKPIを変化させるシミュレーションの事を指す。KPIはビジネス感覚から導出し、変化させることで多様なシミュレーションを行う作業。

図解

解説&感想

慎 泰俊(しん・てじゅん)さんは、朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。
モルガン・スタンレー・キャピタルを経て、現在はPEファンドの投資プロフェッショナルとして様々な事業の分析・投資実行・投資先の経営に関与。
仕事の傍ら、2007年にNPOであるLiving inPeaceを設立し,カンボジアやベトナムなどで貧困層の金融へのアクセスを拡大するために日本初の「マイクロファイナンスファンド」を企画されており、多方面で活躍されております。
外資金融で資金とノウハウを獲得され、その後NPOで活躍されるという、まさに気鋭の若手のお手本のような方です。

本書は2段構成になっていて、前半は表の作成方法、エクセルの見せ方のコツを教えてくれ。
後半は財務モデリングもコツを教えてくれます。
世の中に、エクセル教本は山ほどありますが、どれも辞書的で、実践向きではない料理のレシピ本みたいなものであふれています。
私もコンサルタントですので、ほぼ毎日エクセルは触りますが、使う技術は2つ。財務モデリングとピボット等を使った分析です。
前者は本書で十分でしょう。本書はそれにプラスして、きれいな表の作り方も指南してくれています。
なんてお得なんでしょうか。
(後者は機会があれば別記事でご紹介したいと思います。)

エクセルの出来上がりを見ると本当に”人”が出ます(笑)
几帳面な人はぴっちり作るし、ガサツな人は雑に作る。
でも一番大事なのは、”読み手に無用な思考をさせない”作りなんですね。できる人のエクセルはこれができてます。
これは時間をかければいいってものでもない。むしろ、読み手に負荷をかけかつ、時間かかったエクセルが一番罪深いです。
一見、本書を読むと(私の図解でも)笑ってしまうような”当たり前のこと”が書いてあります。(左から右とか、同じ間隔にしようとか)
でも、皆さんのエクセルを読み返してみて下さい。本当にできてますか?
是非皆さんも本書を読んで、いかに自分が読み手に負荷をかけていたか反省してください。(笑)

本書との出会いは、社会人3年目です。
スライド作成もそうなのですが、エクセル作成もやはりコンサルティングファームに脈々と受け継がれる”お作法”があります。(スライドほどじゃないけどね)
そんなお作法を知る由もない私は、毎日のように、”汚い”、”読みにくい”と怒られてました。
上司の指摘も散発的なので、直して怒られ、直しては怒られ。
「一回で言ってよ!」って何度も思い、・・・これって本であるのでは?と探して出会ったのが本書です。
本書に出会ってから、エクセルは私の得意分野になりました。自信がつけば、それだけ深く学ぼうと思いますし、時間効率も上がって他の事もできる。スライド作成もそうですが、テクニック系はできるだけ速く学んだほうがその後のリードが大きくなると実感した原体験でした。

その後、年次が上がって、ジョブの中で事業計画作成のロールが必要になりました。
ここでも、本書の知識が役立ち、スーピーディーかつ正確にアウトプットを出した私は、そのジョブで確固たる地位を築いたのです。
皆さんも、すぐに本書を読んで基本的なルールをインストールしましょう。
そしてスライド作成同様、場数をこなして体で覚えて下さい。
それで、早く得意分野にしてしまいましょう。

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