【図解】外資系コンサルのプレゼンテーション術

想定読者

就活生~入社3年目

得られるスキル・知見

課題解決のための論理的な考え方を学べる
効果的にメッセージを伝えるための方法論を学べる

この本のポイントは

  1. 一口にプレゼント言っても、検討フェーズごとに有効なプレゼンがある。
  2. 良い報告には、信頼訴求・合理訴求・感情訴求のすべてが必要である。
  3. 検討と報告のベースはピラミッドであり、論理的な思考とプレゼンをしっかり行う。

図解

解説&感想

菅野 誠二さんは、栃木県出身。早稲田大学法学部卒業後、スイスのIMD経営大学院でMBAを取得。
ネスレ日本ブランドマネージャー、マッキンゼー&カンパニー戦略コンサルタント、ディズニーのビデオ部門ブエナビスタでマーケティングディレクターなどを務めたのち、ボナ・ヴィータを設立し経営コンサルティングを行っています。
また、BBT大学マーケティング教授、日本経団連「プロフェッショナルのコアスキルを学ぶ 日本経団連グリーンフォーラム」講師などを務めた方です。

本書は一言で言うと、課題解決方法論の決定版です。
巷にあふれる課題解決本の多くは、論理的思考法を取り扱うものが多く、良くてプロジェクトワークのやり方のような実践面がカバーされている程度にとどまるのですが、本書はそこから一歩出て、プレゼンテーションについて取り扱っている点がユニークです。
特に、合理訴求に走りがちなコンサル本に、信頼と感情面にも光を当てたのが、著者ならではの経験に裏打ちされたアイデアでしょう。

単なるプレゼンテーションノウハウで留まるのではなく、マッキンゼー仕込みの問題解決術も、一読に値します。
紙幅が少ないので、イマイチ説明しきれていない面もあるのですが、他の本でその点は捕捉しながら、「読み手、聞き手にとって心地いいピラミッドの型」等は非常に価値がある提言と感じます。
一方で、プレゼンテーションノウハウの項も、紙幅の限界はありながら、丁寧に説明してくれています。
単なる箇条書きだと、頭に残らないし、血肉にならないので、こうして根拠を書いてもらいながら説明してくれる本は大事にしたいと思います。(その代わり、どうしてもページ数が多くなってしまうのですが、、、)
尚、スライドのチャートの作り方については、本ブログで紹介した外資系コンサルのスライド作成術とほぼ同じ内容になってますので、そちらでカバーすれば十分でしょう。(というか、あちらの方が内容が充実してます。)
【図解】外資系コンサルのスライド作成術ー図解表現23のテクニック

私は外資コンサルティングカンパニーにまあまあ長い期間( 7年くらい)所属してますが、弊社ではあまり重点的にプレゼン術についてレクチャーがありません。(これは弊社だけかもしれませんが、、、)
邪推するに、「いいもの作れば、いいこと言えば伝え方はまあいいでしょ」って思考がはびこっていたり、
「クライアントや自社の社運を左右するプレゼンはかなりシニアにならないとやらないでしょ」って感じで、
外部講師によるエグゼクティブ向けのプレミアム講習感がかなりあります(笑)

その意味で、表現力全般を一気通貫で網羅しながら、しっかりプレゼンについてもフォローしている本書はなかなか貴重です。論理的思考止まりであれば、どの会社でもOJTで学べそうですが、本書の内容はOJTでは学べない知見と言えそうだと思います。
尚、著者はマッキンゼーからBBTってまさに大前さんの薫陶を受けていると言ってもよさそうです。
まさに外資コンサルの中のコンサルっといった感じでしょうか。
これが、1,800円って、、、ギャグか!(笑)

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